ミニマルで美しく、特別な素材を使ったスペシャルモデル
UA30th Anniversary コンバースオールスター
全ての靴の中でひとつ選べと言われたらこれかもしれないという靴、コンバースオールスター。
履きやすくシンプルなデザインはどんなスタイルにもハマる。
ジーンズでもスーツでも相手を選ばないし、走れと言われればどこまででも走っていけそうな靴。
そんなコンバースオールスターをユナイテッドアローズが自身の30周年記念としてリリースしたモデルが、”UA30th CONVERSE ALL STAR OX MOLESKIN”である。
まずそのミニマルなデザインが目を引く。
シンプルで全く飾り気がない。
なのにその生まれ持った美しさで逆に目立ってしまう女性のような佇まい。
そして何より注目なのがその特別な素材。
なんと非常にレアなホワイトモールスキンを使っている。
ホワイトは白、モールはモグラ、スキンは皮。すなわち”白いモグラの皮”を纏ったコンバースなのである。
モグラを触ったことがある人は少ないと思うが、僕は小学校の頃、野山を駆けずりまわって遊んでいる最中にモグラを発見。見事に捕まえたことがある。あまりにもかわいくて家に連れて帰った。自分で飼おうと思ったが翌朝には死んでしまった。
一晩しか一緒にいなかったのだが、その手触りは今でもよく覚えている。とにかく毛の一本一本が極めて柔らかい。そして恐らく土の中を自由に動けるように毛の長さは非常に短い。その組み合わせが抜群の手触りを放つのだ。柔らかく、繊細で淡い。触れた瞬間、息を呑む。
今回、UA30th記念のホワイトモールスキン。開封の儀を終えて、手に触れた瞬間、小学校の頃のあの感触が一気に蘇った。
人間とは不思議なものである。何十年も脳の奥に仕舞い込んだ記憶がふとした瞬間にありありと蘇るだなんて。
もちろんモールスキンといっても本当のモグラレザーを使っているわけではない。コットンから作っているのだが、その品質には驚かされる。さすがは30周年記念で創りあげた力作だと思う。
次ページ以降、このUA30周年記念コンバースを開封の儀から紹介していきたい。